早稲田大学が社会人向けの講座を展開するオープンカレッジ。2015年に、現場の第一線で活躍する香りの専門家を招いて、多様な視点からその魅力を探ってゆく全6回シリーズ講座。その講師の依頼を受け、春に開講したシリーズ①では第5回「香りのマーケティング、香りの風景をつくる」を、秋のシリーズ②では第2回「香りを表現する」を担当しました。シリーズ①では、一般にはあまり知られていない香りのマーケティングという仕事について、「香りの風景(セントスケープ)」をつくるという取組みについて紹介。続くシリーズ②では、あらためて学ぶ機会のない、香りのコミュニケーション方法について、その「いろは」をお話しました。コミュニケーションを実際に体験していただくために、グループワークも実施。シリーズ①から継続してご参加の皆様も多く、活気のある講座になりました。公益財団法人 東京都公園協会が運営する「緑と水の市民カレッジ」にて「風景を香りで彩る」と題して講義を担当しました。日本人が古くから培ってきた香りに対する高い意識について、『源氏物語』を紐解きながら具体的な事例をご紹介。その場所でその時にだけ感じられる香りの風景は人の感情を揺さぶり、記憶を呼び覚ます不思議な力を持っています。『源氏物語』の昔から今に受け継がれる香りに対する感性を読み解き、香りを活かした環境デザインについて考えていただくお時間となりました。